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2017年6月2日(金) 野老朝雄氏特別講演会のご報告

2017.10.17up

6月2日(金)18時15分より、2020年東京にて開催される夏季オリンピック・パラリンピックのロゴデザインが採用されたデザイナーの野老朝雄氏による講演会が開催されました。「個と群」と題して野老氏のこれまでのデザインに対する考え方や、思考のプロセス、デザインを作り出す道具、またこれからの展望について話していただきました。
今回はOBの方々や早稲田大学の先生がたに加え、学生も多く見受けられました。エンブレムのニュースが記憶に新しいこともあり、デザインへの関心が高い多くの学生が参加していました。

 はじめは今回の講演会のポスターとなっている紋様のデザインの仕組みを明らかにしつつ、「個と群」を生かしたデザインについて紹介されました。それぞれある一つのルールに従って幾何学的に紋様を展開していくことで個性を持っているかのような形が全体で一つの群をなすデザインについて、ポスターの話を皮切りに、野老氏のデザインの考え方を解説していただきました。一円玉のような身近なものから幾何学的にデザインを展開する手法と、野老氏の名刺デザインにもなっているようにお絵描き的にデザインを展開していく手法の2パターンが主なデザインのメソッドだと話されました。

デザインにおいては、何の判断材料を優先するかを決めることが何よりも大切だと話す野老氏。数々の実作(みかんぐみのロゴデザインや万博出展のデザイン、建築のファサードデザインなど)からデザインにおいて大切な判断の基準、一つのデザインにどれだけの情報を盛り込めるか、数学的幾何にそったデザインを作り出した時の喜び、『コンディションスペシフィック』を元にブリコラージュ的にデザインを生み出すこと、柄としてピースマークについてなど、多様なデザインにまつわる話をされている時の野老氏はとても楽しそうで印象的でした。野老氏のデザインを生み出すためのオリジナルの玩具を用いての説明には会場中が釘付けとなり、とても勉強になりました。講演会後の懇親会ではその道具で実際に遊ぶ体験もさせてもらい、デザインの楽しさに触れることもできました。

講演会終盤のお話にあった、新しい唐草模様、立体作品への取り組みなどからここまで有名になられても意欲的な姿勢を感じ、それは学生も見習うべきだと思いました。デザインに対する考え方と姿勢、どちらも感じられる素晴らしい講演会となりました。

(稲門建築会事業委員会 学生委員 齋藤隼)