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No.198≪2020.10.23≫

2020.12.10up

【稲門建築会メルマガ】No.198≪2020.10.23≫
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秋も深まり、肌寒く感じる日も増え、
体調管理が難しく寒暖差も激しい季節になってきました。

10月は秋学期の授業が始まり、
大学も徐々に開放されながらキャンパスにも人気と活気が戻ってきたように感じます。

学校生活、また稲門建築会を通して、企業で働くOBの方々へのインタビュー等を重ねていくごとに、
コロナ以前と変わらない生活を送ることが可能なほどZOOM等の扱いに慣れてきており、
一歩一歩前を向くことが大事であると実感しています。

寒くなってくる季節ですが、体調には気をつけて一歩一歩進んでいきましょう。

広報学生委員 友光俊介(有賀研究室 修士1年)
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00≪コンテンツ≫
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01≪吉岡伸明氏インタビュー 「コロナによる変化について」、「これからの建築・都市の在り方」≫
02≪【本日締切!】稲門建築会WEBミニギャラリー(第1回)≫
03≪11/7(土)WEB討論会(11/8の予定を変更)≫
04≪11/10(火)近畿支部 WEBシンポジウム≫
05≪11/28(土) 「OBOGによる仕事紹介」の開催≫
06≪早稲田大学芸術学校 「2020年度 芸術展 (オンライン)」≫
07≪田中辰明氏著作紹介≫
08≪訃報 建築家 竹山実氏(苗S31)≫
09≪こちら事務局≫

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01≪吉岡伸明氏インタビュー 「コロナによる変化について」、「これからの建築・都市の在り方」≫
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コロナ禍で大変な今、業界の第一線で活躍する方々は何を思うのか、お話をお伺いする企画です!
第2回目の今回は、様々な現場の所長をされてきた、
鹿島建設株式会社 東京建築支店建築部長 吉岡伸明氏に、
実際に会社にお伺いし、インタビューしてきました。
それに伴って、今月号にはインタビューに関するお写真が添付してあります。
ぜひご覧ください!

■コロナによる変化について
現場の中で一番このコロナ後で変わったのは、やはり打ち合わせのほとんどがネット会議になったことですね。
遠隔製品検査も非常に活発になりました。
今の現場では、海外に鉄骨や石などを発注していて、石はほとんど海外のものですから、
そういったものの製品検査をネット経由でやっています。
サンプルと画面を比較しながら色味とか意匠に関わる点を検査します。
対物検査でないと確認出来ない要素(配筋検査や溶接全般の外観や製品の傷など)に課題はあるものの、
国交省も含めた支援もあり、質・量共に今後増えていくべき項目です。
現場の作業については毎日の検温や三密回避の対策による管理側の負荷の増加や生産性の低下があります。
コロナによる現場閉所を行ったほか、万一のクラスター等による強制閉所に備える意味で出来るだけ前倒しして
出来高を上げておくことが求められ閉所(休日)が減少し、4 週 8 閉所(休日)の達成率は低下しています。

■これからの建築・都市の在り方
テレワーク等の増加で仕事をする場所の概念の変化が考えられます。
住まう空間と職務空間は本来、機能が全く異なることから、自宅近傍に大規模なサテライト系事務所が設けられ、
所属する企業に関係なく、そこでテレワークを進める形態が予想されます。
また保育所の併設等働き続けやすい環境が整備され、最終的には少子化対策も進むと考えられます。
今回作った建物も保育所が併設されています。
長年大型のビルの建設に携わる中で、そういうビルはだいぶ増えていると感じます。
withコロナの少し前だと、フリーアドレスのオフィスを作ることが多かったですね。
今後オフィス人口が減って、オフィスが必要とされなくなるのではないか、という心配は当然あります。
ただ、お客様にお聞きすると、出社率の低下と人と人の間隔が広がるのとで
打ち消されるのではないかということを仰っている方もいらっしゃいます。
またネット会議用のしつらえなど、会議室のあり方も変化が起きるところではないかと考えています。

■現場におけるリモート化の現状や今後の展望について
「鹿島スマート生産ビジョン」は、苦渋・繰り返し・単純作業はロボットが行い、
人の尊厳や熟練の技や魂が求められる部分は人の手で作業を行うことで、
ものつくりの現場で働く価値の維持と担い手不足の解消を目指します。
どの建物でも意匠上の見せ場が必ずあって、そこはやはり人の手で熱意を込めて作らないといけないと考えています。
管理の遠隔化は、BIMにより全てのプロセスをデジタル化し検証を終えた施工プロセスの中で、
人の眼で観て確認する必要のある内容は従前通りに対応を進め、可能なところはICT ツールで代替します。
これはちょうどウィズコロナの時代とマッチしているのかなというのはあります。
ただ、着工前に全部BIM化しても、製品の伸縮や施工精度、製品に存在する誤差、
層間変位など様々に存在する許容誤差の積み重なりがあるので、最後は実測しての工事がやはり出てきます。

BIMを推進するにあたって、スタート時点で全てのプロセスをデジタルに、という発想が一番難しいです。
設計は基本計画、基本設計があって、あるところまで行ったら意匠と構造と設備がすり合わせして進めますが、
最初からBIMで設計するとなるとそれを最初に全部いっぺんに設計しなければならない。
ただ単にツールを使うだけではなく、仕事のカルチャーや意思決定のメカニズムを変えるということなので、
そこはなかなか難しい。従来とのギャップをご理解いただきながら進めていくというのが今後の課題だと思います。

デジタル化における課題は、感覚やセンスなど人にしか出来ないものを必要とする《本質業務》が
建設生産のどの部分に当たるのかを正確に定義したうえで、どのように建設の生産を続けていくのか、が重要です。
我々は物をつくるのが仕事であると同時につくるものを決める仕事でもあります。
実際の建物として具現化するには翻訳業務が必要です。
設計図書を隅から隅まで読み込んでどういう建物をつくりたいかをまず理解して、
たとえば予算に合わない時は見栄えは同じでもすこし安い材料を提案しながら、
調整したり折衝したりあるいは説得したり、コミュニケーションをとりつつ着地点を見出していく。
そういう部分は人にしかできない。これが我々現場の仕事の一つの大きな柱だと思います。
デジタルで手助けすることはできるのだけれども、それだけで仕事が完結するわけではないという風に思います。

■直近で手がけられた三井物産ビル・Otemachi Oneについて
・難易度の高い施工条件における大深度掘削
延床面積が35万平米を超える巨大プロジェクトであるだけでなく、
敷地の一部を半蔵門線が横切っていたり、地下にある丸の内熱供給のDHCのプラントを稼働させたままの解体、
最深部で約35mの掘削と、施工の難易度は非常に高かった。
またオリンピック前の全国的な工事繁忙期での資機材と作業員さんの確保に苦労しました。
躯体工事における作業員不足は現場全体の中でやり繰りすることで何とかしのぎ切りました。
また多くの外国人労働者の方々、女性の労働者に入場し活躍していただきました。

・BIMの活用と新しい現場の体制に向けて
最近、都市中心部の大型物件は、既存の建物を解体しながら新しい建物を作る非常に複雑な工事になってきます。
本プロジェクトも2次元だけでは施工計画そのものを表現しきれず、BIMを活用しました。
また設計上複雑なところ、特にB棟33階の構造切替階は3次元的に複雑な鉄骨の合間を縫うように
配管を通す必要があり、BIMを用いて協力会社、作業者に理解してもらいました。
圧倒的によく伝わり、生産性も上がっていると感じています。

■学生へのコメント
自分が専攻した分野が何であれ、とにかく「建築」というものに興味を持って欲しいと思います。
実際に新しい建物がどんどん建っていくので、出来たらまずは見に行く、
あるいは、今はネットで検索できるので、とにかく興味を持って調べて欲しいです。
好奇心のないところに進歩はないと思います。
将来の進路をあまり早い時期に決め打ちせずにいろいろな物に興味を持つことによって、
自分が将来どういった形で建築に携わっていきたいのかを模索していただければと思います。
その中で「モノを作る」ことの素晴らしさを感じていただければと思います。

添付写真(3点)
吉岡伸明氏(インタビュー時)、Otemachi One外観(三井物産本社ビル)、
Otemachi One外観(Otemachi Oneタワー)の順です。
★書籍やweb等への転載・掲載は禁止とさせていただきます。
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吉岡 伸明 (Yoshioka Nobuaki)

学歴
1983 早稲田大学 理工学部 建築学科 卒業
1985 早稲田大学大学院 理工学研究科 建設工学専攻 修了

職歴
1985 鹿島建設 入社 ARK森ビル新築工事
1993 東京建築支店 生産計画部
2000 六本木ヒルズ森タワー新築工事 次長
2003 秋葉原UDX新築工事 副所長
2006 日立大森ビル新築工事 所長
2009 三井住友海上神田駿河台新館新築工事 所長
2013 大手門タワーJXビル新築工事 所長
2016 OtemachiOne新築工事 所長
2020 東京建築支店 建築部長
現在に至る
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インタビュアー
嶋田千秋 (古谷研 修1) 、友光俊介 (有賀研 修1)
兒玉謙一郎 (苗H02)

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02≪【本日締切!】稲門建築会WEBミニギャラリー(第1回)≫
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10/16(金)に単独メルマガでご案内したミニギャラリーは
本日が締切です。是非ご参加ください。

タイトル:「漂う飛沫はどこへいく」
        ~感染制御の現場から~
語り手 :尾方 壮行(おがた まさゆき)
     東京都立大学都市環境学部建築学科助教

今、 感染伝播のメカニズム解明の現場で葛藤する若き研究者に、
飛沫核の挙動と室内環境の基本、
医療と建築がかかえる課題などについて伺います。

●開催日時:10月28日(水)
●開始時間:19:00
●終了時間:21:00予定
●聞き手 :加藤 詞史 加藤建築設計事務所

●参加方法:稲門建築会Zoomのアドレスを申込者に10/26(月)に配信
●定員  :100名(先着順)
●参加費 :無料
●申込み方法:稲門建築会事務局までメールにて申込み
 wap@toumon.arch.waseda.ac.jp
●以下明記のこと。
 件名:『稲門建築会WEBミニギャラリー申込み』
 本文:氏名・会員番号・電話(できれば携帯電話)
●申込み期限 :10月23日(金)

詳しくは10/16配信のご案内をご覧ください。

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03≪11/7(土)WEB討論会(11/8の予定を変更)≫
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「コロナ後の建築界に新たな戦略を考える」

日時:2020年11月7日(土)17:00~19:00

登壇予定者
三井不動産 北原義一社長
日建設計  亀井忠夫社長
早稲田大学 古谷誠章教授
早稲田大学 後藤春彦教授
早稲田大学 田辺新一教授
観光企画  鈴木裕社長
梓設計   杉谷文彦社長
長谷工   池上一夫社長

司会 
鹿島建設  田名網雅人

詳細は後日ご案内いたします。ぜひご参加ください。

田名網雅人(苗S55)

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04≪11/10(火)近畿支部 WEBシンポジウム≫
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「建築の視点から、いま、場づくりの本質を問う」

日時:2020年11月10日(火)19:00~21:00

登壇者
吉良森子×塩浦政也×早野洋介

司会
倉方俊輔

詳細、申し込みはhttp://toumon-kinki.com/annai.pdf

槇本光展(苗S63)、藤川 敏行(苗S63)

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05≪11/28(土) 「OBOGによる仕事紹介」の開催≫
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コロナ禍の中、今年も例年通り開催します。ただし、オンラインでの新しい形で行います。

【第1部:職種別仕事紹介】11/20(金)~28(土)
例年は大教室で行ってきましたが、今年はプレゼ録画のオンデマンド配信により行います。
【第2部:企業別仕事紹介】11/28(土)9:45~18:00
例年は各企業にブースを出展していただき、そこで学生の皆さんには直接OGOBにお話を聞いていただきましたが、
今年は『ZOOM』を用いて53社の仕事紹介を行います。
【第3部:懇親会】11/28(土)18:00~18:30
懇親会も行います。所謂「ZOOM飲み」です。

詳細は後日お知らせします。コロナ禍に負けず前向きに行いますので、学生の皆さん奮ってご参加下さい。

中田康将(会員委員会委員長/苗H1)

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06≪早稲田大学芸術学校 「2020年度 芸術展 (オンライン)」≫
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早稲田大学芸術学校「芸術展(オンライン)」のご案内
■日時
2020年11月7日(土)~ WEBサイトオープン予定
■「芸術展」WEBサイト
http://waa-archifest.com/

早稲田大学 理工学術院の学園祭「理工展」に出展いたします。
今年度はオンラインでの開催となります。
早稲田大学芸術学校では「芸術展」として、専用WEBサイトにて学生の課題作品、
学生・講師・学校生活、授業風景などをご紹介します。
また、オンライン学校説明会を収録したものも視聴可能です。

建築にご関心をお持ちの方々、建築を学ぶことにご興味をお持ちの方々には、
ぜひ「芸術展」WEBサイトにお越しいただき、早稲田大学芸術学校のことを知っていただく機会となれば幸いです。

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07≪田中辰明氏著作紹介≫
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著書の紹介
田中辰明氏(苗S38)が「ハインリッヒ・チレが描いた労働者階級のベルリン近代史―ヒトラー出現まで2」
(電子書籍:アマゾン)を出版されました。

既刊の「ハインリッヒ・チレが描いた労働者階級のベルリン近代史―ヒトラー出現まで、1巻」の続巻です。

(注記:亡命のような形で、来日したブルーノ・タウトを受け入れ世話した人たちは
上野伊三郎(大正11年卒)、中尾保(大正12年卒)中西六郎(大正12年卒)、
斎藤寅雄(昭和5年卒)ら稲門建築出身の方々でした。
特に上野伊三郎は、タウトが東大の建築学科で連続講義をした際にも通訳をしています)

Kindle版 定価 1000円(税込)
詳細URL→https://www.amazon.co.jp/dp/B08KGG6XQ7/ref=cm_sw_r_cp_apa_VGhJFb6ZG4E7M

詳しくは稲門建築会ホームページの会員からの情報にアップしてありますのでご覧ください。
URL→https://www.toumon.arch.waseda.ac.jp/5410

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08≪訃報 建築家 竹山実氏(苗S31)≫
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建築家 竹山実氏(苗S31)

2020年9月24日にご逝去されました。

謹んでお知らせしますとともに 心よりご冥福をお祈りいたします。

竹山実氏の軌跡は稲門建築会HPからアーカイブス竹山実や、
Architect's magazine建築家の肖像をご覧ください。

早稲田建築アーカイブス
URL→http://waarchives.org/person/042/

Architect's magazine 建築家の肖像
URL→https://www.arc-agency.jp/magazine/407

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09≪こちら事務局≫
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雨の日以外は家の近くの緑道をゆっくり走っている。
最近は落ち葉が増え秋の雰囲気が気持ち良い。
歩幅は歩きの半分、早さは歩きよりちょっと早め、皆に追い抜かれるが気にしない。

効果はストレス解消と体重減少で確かにこれは実感できる。
膝にやさしく、歩きの2倍のエネルギー消費があるとのこと。
外に出られずストレスのたまった人にはもってこいです。

毎日3kmを40分で走っている。
これで月に60km、1年で720km毎日の少しの積み重ねは大きいと思った。

事務局長 鴇田 隆(苗S48)

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【稲門建築会メルマガ】No.198≪2020.10.23≫

総編集長 :稲門建築会会長 大内政男(苗S47)
編集責任者:広報委員長 兒玉謙一郎(苗H02)

学生委員:永島啓陽(修2)、坂井高久(修2)
本間菫子(修2)、津田基史(修2)
髙瀨道乃(修2)、前田侃亮(修2)
沖美彩子(修2)、木村一暁(修2)
乙戸理央(修2)、嶋田千秋(修1)
伊藤丈治(修1)、秋山曜(修1)
友光俊介(修1)、新田竜(修1)
後藤佑美(修1)、上田留理子(修1)
魚谷昭太(修1)、原田佳典(修1)

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